転職があたりまえの時代…だからこそ活用して欲しい制度があります。
新しい新天地を求めて、今の会社を離職した際に多くの人が活用してる雇用保険からの基本手当。会社員として働いていればほとんどの人が雇用保険に加入しているので、ハローワークで手続きをすれば、最長で1年間失業保険(基本手当)を受け取ることが出来るので、転職活動中の収入がなくなる期間も安心の制度。「失業保険」をご存じの方は多くいらっしゃるかと思いますが、実はその他にも使える制度があります。
転職を有利なものにするため、働く人のスキルアップを支援する「教育訓練給付制度」や、雇用保険に入っていなかったという人に対しても、職業訓練を受講した際に支給される「求職者支援制度」などがその例。
転職には、新しい未来へのワクワクと同時に、転職期間中の収入や自身のスキルに対しての不安などもつきものです。国の制度を有効活用して、スキルアップを図るのもひとつの方法、参考にしてみてくださいね。
まずは基本『失業保険(雇用保険の基本手当)』
週20時間以上の勤務をする人は加入の必要がある「雇用保険」。会社員として勤務していた人は、ほとんどの人が加入していて、毎月の給与から天引きされていたはずです。ハローワークで手続きを行うと、最長で1年の失業保険(基本手当)を受け取ることが出来ます。
誰が? | 離職前に雇用保険の被保険者期間が通算12ヶ月以上あり、働く意思のある人 |
いくら? | 賃金日額×おおよそ50%~80%(人によって異なる) |
受給期間は? | 所定給付日数 ※離職理由や年齢、被保険者だった期間によって決定 |
申請先は? | 居住地を管轄するハローワーク |
受給対象となるのは、「求職中」で働く意思のある人。転職意思がない場合…例えば、結婚や出産、ケガや病気など、就職することが困難な人は受給資格なしとなります。
また、一般的に自己都合による離職の場合は、給付制限が設けられるため、待期期間(7日間)+3カ月後が経過した後に失業保険(基本手当)がもらえるようなスケジュールです。正確な金額を算出する計算式は、複雑なため、実際の給付額を知りたい場合はハローワークに問い合わせてみましょう。
『教育訓練給付制度』
働く人のスキルアップや中期的なキャリア形成を支援して、雇用の安定や再就職の促進を目的として用意されているのが『教育訓練給付制度』。①一般教育訓練給付②特定一般教育訓練給付③専門実践教育訓練給付の3つがあります。
『教育訓練給付制度』の①一般教育訓練給付は、失業者でなく、現在働いている人でも厚生労働大臣が指定した教育訓練に申込めば、最大10万円が支給されるため、注目度も高い制度です。
①一般教育訓練給付
誰が? | ●会社に在籍中の場合 支給要件期間(同一勤務先での雇用保険の被保険者期間※)が3年以上の方 ※上記満たない場合で異なる勤務先の場合であっても、1年以内の被保険者でない期間をまたぎ、通算3年以上の被保険者期間がある場合は対象となります。 ●離職した人の場合 離職日翌日から受講開始日までの期間が1年以内 且つ 支給要件期間が3年以上の方 ☆初めて支給を受けようとする場合 支給要件期間が1年以上あれば受給可能です。 |
いくら? | 訓練経費×20% 最大10万円 ※20%相当額が4千円を超えない場合は対象外となります。 |
期間 | 最大1年分 |
申請先は? | 居住地を管轄するハローワーク |
②特定一般教育訓練給付
誰が? | ●会社に在籍中の場合 受講を開始した日において、 雇用保険の被保険者のうち支給要件期間(同一勤務先での雇用保険の被保険者期間※)が3年以上の方 ※上記満たない場合で異なる勤務先の場合であっても、1年以内の被保険者でない期間をまたぎ、通算3年以上の被保険者期間がある場合は対象となります。 ●離職した人の場合 離職日翌日から受講開始日までの期間が1年以内 且つ 支給要件期間が3年以上の方 ☆初めて支給を受けようとする場合 支給要件期間が1年以上あれば受給可能です。 |
いくら? | 訓練経費×40% 最大20万円 ※40%相当額が4千円を超えない場合は対象外となります。 |
期間 | 最大1年分 |
申請先は? | 居住地を管轄するハローワーク |
③専門実践教育訓練給付
誰が? | ●会社に在籍中の場合 受講を開始した日において、 雇用保険の被保険者のうち支給要件期間(同一勤務先での雇用保険の被保険者期間※)が3年以上の方 ※上記満たない場合で異なる勤務先の場合であっても、1年以内の被保険者でない期間をまたぎ、通算3年以上の被保険者期間がある場合は対象となります。 ●離職した人の場合 離職日翌日から受講開始日までの期間が1年以内 且つ 支給要件期間が3年以上の方 ☆初めて支給を受けようとする場合 支給要件期間が2年以上あれば受給可能です。 |
いくら? | 訓練経費×50%(上限年間40万円/最大120万円) ●訓練修了後、1年以内に資格取得し就職した場合 訓練経費×70%(上限年額56万円/最大168万円) 差額を追加支給 ※%計算での相当額が4千円を超えない場合は対象外となります。 |
期間 | 最大3年分 |
申請先は? | 居住地を管轄するハローワーク |
対象となる訓練の内容に関しては、ハローワークやインターネットでの検索が可能なので、気になる方は調べてみてくださいね。
雇用保険に未加入だった人も支援してくれる嬉しい制度
『求職者支援制度』
これまでパートやアルバイトが中心で雇用保険に未加入だった人や、フリーランス(個人事業主)として長く自営業を営んできた人、失業保険の給付期間内に再就職ができなかった人など、何らかの理由で失業保険を受給できないけど、就職をする意思がある人たち。そんな人たちをサポートする制度が『求職者支援制度』です。
厚生労働省の認可を得ている機関で職業訓練を無料受講が出来るほか、月額10万円の給付金と交通費などの支給を受けることができます。
誰が? | 雇用保険に未加入の求職者 |
いくら? | 職業訓練受講給付 月額10万円 +交通費(所定額) |
申請先は? | 居住地を管轄するハローワーク |
いかがでしたか?いざという時のセーフティーネットとして、またキャリア形成のためのサポートとして様々な支援策が用意されています。転職を考える際やスキルアップのため資格取得やセミナー受講を検討される際の参考にしてみてくださいね。